坊主にしました。

こんにちは、近藤です。

もう年の瀬ですね。30歳目前にすると1年があっちゅう間です。 

でも年の瀬のこの忙しなくなる雰囲気、新年を迎えるにあたって、やり残したことがないように人がいそいそと動いている感じが好きです。

早朝の乾いた空気を深呼吸で胸いっぱいに吸い込むのも気持ちいいし、それを吐き出した時の白い息が目の前に広がっていく様子もよい。  

 

 

ということで表題ですが、坊主にしました。

 

といってもツンツルテン(古いか)の坊主ヘアーではなく、スポーツ刈りくらいのやつ。

 

ここまで髪を短くしたのは人生で初めてで、今でこそ慣れましたが(もう1ヶ月くらい経ってる)最初は頭が軽すぎて違和感がずっとあって、またこの季節に切ったものだから寒くてしょうがない。

 

でも、それでも年を跨ぐ前に切っておきたかった。本当は何年も前からずっと坊主にしたくしたくて、でも出来ないでいたのは強いコンプレックスからで。

 

 

 

僕は旧姓が西村なんですが、その「西村家」も今の姓の「近藤家」も男は皆ハゲてます。

父親、両家の祖父、叔父、みんな前から侵食されていくタイプのハゲです。

 

なので僕もその例に漏れず、思春期を終えたあたりから徐々におでこの広さが気になり始め、前髪は必ず眉より下の位置にあるのが絶対でした。隠すために。

 

特にサイドのベジータ化は止まることを知らず、気が付けば指5本余裕で入るくらいに額は広くなってた。

整髪剤を使う時もそのサイドの隙間は必ず埋めるようにし、それでいてペッタペタのカツラみたいくならないように毛先を無造作にして自然な装いにしようと苦心していました。

上手く決まらないときはシャワーで整髪剤を洗い流してもう一度初めからやり直すことも。

最後はハードスプレーでガチガチのキープ。ここまでしてやっと安心して外に出かけられるという始末。

 

今考えると異常というか、大変だったなぁて感じなんだけど。当時は誰にも打ち明けられない巨大なコンプレックスと人の目を気にしすぎる性格も相まって、そうするしか選択肢がなかったんだと思う。

風が強い日なんかは外出するのを諦めるか、向かい風にはお辞儀するような姿勢で常に歩いているようなこともあって。とにかく強風と水に濡れることは天敵だった。

巷に溢れる「増毛」「育毛」「植毛」というワードには、どれだけ心導かれそうになったことか。

 

 

でも来年30歳、いつまでもそんなことを気にし続けたままでいたくないと思い、心を奮い立たせて先日美容室へ。(大袈裟だろうけど当人にとっては人生の一大決心でね)

もう何万回も重ねたシミューレーションによって準備は万端だった。

「坊主 芸能人」「おでこ ひろい 有名人」で検索して色んな人の髪型のパターンを研究していた。あ、この俳優も意外とキてんだなとか、あのミュージシャンの坊主加減(こんな言葉ないだろうけど)いい感じ、とか。

 

そのパターンのいくつかを美容師さんと相談した結果、一気に坊主までいくのではなく、徐々に様子見ながら切っていきましょうということになった。

 

バンプの藤くんみたいに伸びた前髪がバッサリ切られる。ハサミの音と、パサッパサッと落ちる髪の毛、鏡に映る自分の表情がだんだん明るみに出てきた。

途中、このくらいはどうでしょう?と提案されたのがマジで藤田嗣治みたいなオシャレカットで「いや、これはちょっと…」となり、ハサミをすすめてもらった。そもそも坊主でもない。

 

 

とまあそんなこんなで微調整をしながら辿り着いたのが今のスポーツ刈りちっくな坊主ヘアー。かなりサッパリ。シャンプーもすぐに終わるし、タオルドライでほぼ乾燥したのは感動。

 

風が強い日でも安心!走っても乱れない!

 

それだけのことが、ずっとストレス要因だった自分には、見える景色も違ってくる。

 

バイト先のおばちゃんには開口一番「変だね」と言われ、先日実家に帰省した際に母親からは「中東のテロ組織」と散々罵られたが気にしない。

自分は清々したのだ。