ドローイングと象のあし

こんにちはこんばんは。近藤です。

 

昨日、30分で仕上げた手作りのドローイング本の動画をSNS上にあげましたが、どうでしょうか。自分では気に入ってるのだけど、見た人の反応が知りたい。

 

f:id:Kond:20200326195052j:image

 

まあでもそれにはフォロワーがあと1000人くらいは必要かなー。

ファンが少ない奴へ一歩踏込むのは躊躇するだろうし、スワイプの速さに勝てるほどの強度がまだ俺のアカウントにはない。よっぽど好きな人なら関係ない話だろうけど。

見てくれる人が自信もって「こいつを応援してます!」って言えるように、自分がもっと頑張んなきゃな。

届くように、手元に置いてもいいって思ってもらえるように。

 

 

さて、そんなことで数じゃなくて本のことをぼーっと考えていたら、去年の1月に閉店した荻窪の古本屋「象のあし」のことを思い出した。

 

f:id:Kond:20200326195308j:image

 

家に帰るまでの道すがらにあり、夜11時まで営業していて、かつ店主がそれを1人で切り盛りしていたという(個人の店舗としてはかなり広くて、駅前によくある新刊書店くらいの面積があった)、なかなか珍しい古本屋。

 

そのお店が閉店する際に日々見ていた光景、拡散して拡大する情報を目の当たりにして色々考えたな。

 

当時と今では微妙にその状況に対する感じ方は違うかもしれないけど、根本的には変わらない。

それにせっかくブログをやっているわけで、その理由は単純にメモとしての機能もそうなんだけど、「自分にとっての資産は何か」って考えたときに、こういう出来事や人や物があるってことを文章として記録することだって思った。

(足立区に住んでいた頃、近所にあった店のことを書いた『四季書房』や『凸凹ショップ』、荻窪に越してきて出会った大きな木の話『杉並区貴重木』など。)

 

だから、象のあしのことも流されて消えてしまわぬように当時の文をここに載せておく。

 

 

--------------------

 

近所にある古本屋「象のあし」が今月末に閉店するらしく、5日から閉店セールを行なっている。(全品80%OFF)
荻窪に越してきてまだ半年だけど、住んでいる街にある数少ない好きな店の一つ。
駅までの通り道にあるから、連日の混み具合をチラ見しては帰路につく。

店主の人柄はとてもチャーミングで、
快活な挨拶を毎回してくれるし、常連さんと「何か新しい事をしようかな」なんて冗談を交えながら会話をしていた。
だけど開店から22年もの間、インターネットが無限の宇宙を作り、amazonやメルカリの台頭によって業界がネット販売にも力を入れざるを得ない昨今に頑なに店頭販売のみで営業してきた頑固な一面もある。
まだ、通いはじめの頃にそれを知って一瞬でこの店が好きになった。

古書業界の衰退は行く先々で聞く。
自分も以前、古書店で働いていたことがあるから現場での困難も多少は知っているつもり。
だから余計に感慨深い。

お店にはいつもの10倍くらいの人がいて、みんなそれぞれに本を選んでいる。
親子で絵本を選ぶ、ワゴンにある均一本を大量に抱える、欲しい本の市場価格をスマホで調べる、店主と世間話。
いつもなら見ない光景、でも10年前だったらまだ当たり前にあったかもしれない景色。

たまに、どこかにある何かの店が閉店するってTwitterで流れてくる時がある。
するとどこから湧いてきたのか分からない、その店を知ってんのかどうかすら知らない人が懐かしの思い出話を語るかのように180文字で綴っているのを見かける。不思議な感覚。
側から見たらきっと自分もそうだと思う。

嬉しいハイエナ。
お店からすれば、最後にたくさんの声があがることは単純に嬉しいことなのかもしれない。
でも何かこう、この現象のところどころにモヤモヤした疑問のような言い表せない感情がある。
どうしたもんか、、、

、、、絵でも描こう。

 

-------------------