トトトトトッッッッッダンットーントーントーーーンッ

こんにちはこんばんは。近藤です。

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子供の頃によくやっていた遊びのひとつに「石わたり」というのがあります。

 

川にある大小様々な石の上を飛びながら、こちら側から向こう側へとわたる遊び。

その中には苔が生えてすべりやすくなっている石もあれば、バランスが不安定で体重を乗っけた瞬間にぐらつく石もあります。なので水に落ちて汚れないためには、次の石がどんな状態なのかを見極める必要があります。

 

ましてや友達なんかと時間を競う場合は一瞬一瞬の判断力が肝になってきます。たとえ足場としては良くない石を選んでしまった場合でも、そこで慌てず、冷静に機転を利かせてやり過ごすことができれば道は続いていく。

 

次の一手へと多少距離がある場合なんかは、意を決してジャンプすることもある。

それが届くこともあるけど、思っていたより飛距離がなくて手前の水にジャボンしてしまうことだってある。そうしたらもう濡れた靴とズボンの気持ち悪さを感じながら先に進まなくてはならない。でもその感覚が、次同じ場面に遭遇した時に失敗しないための判断材料にもなるから結果して無駄ではない。

 

あと、リズムも意外と重要な要素で、自分の中で集中すればするほど川幅に対しての石のポジションとその一つ一つにかける時間みたいなものが感覚的に思い浮かんでくる。

 

”トントントントッ、ントタンットト”の時もあれば、”トトトトトッッッッッダンットーントーントーーーンッ”のときもあるっていうふうに。

 

だからその、なんていうのかなあの感覚は、、、『太鼓の達人』の和田どん和田かつを叩くタイミングを、その曲のテンポとメロディと難易度から逆算してあらかじめ予想しておく、みたいな。わかるかな、ちょっと違うかな、まいいや。

 

 

そんな遊びを家の裏の土手で毎日のようにしていたからか、東京で暮らしていて、人混みの中歩くときにどうしてもその癖で動いてしまうことがある。

「石わたり」が真下を見ながら先へ進むことなら、人混みは真正面を向いていないと先へ進めない。そしてその人ごとの表情や服装、見た感じの年齢、歩き方から次の動きを予測する。そしてそのそれぞれ予測した動きの隙間を歩くようにしている。時々、歩きスマホという能無しがいて、その変則的な動きに驚かされることがある。

 

流動的な環境に流されるでもなく抗うでもなく、自分の向かいたい場所に行くというのも案外大変だなと思う。目的地が定まっていなければなおさら。誰かが何かが、導いてくれるわけでもないから、足を汚しながらでも道を見つけるしかない。