4月。生活のあらゆる場面で聴いていた、もしくは口ずさんでいた曲を、少しの理由と一緒に紹介していきます。

・スピッツ「美しい鰭」「さらさら」
まず「美しい鰭」は今月一番聴いていた曲。
前回や前々回の引越しバイトの文章を書いてる時、ずっとこの曲だけを聴きながら昔の夏日の情景を思い出してた。
最初に聴いたのはコナン映画の予告解禁で、サビの澄んだファルセットがとても印象的だった。今までのコナン映画の主題歌ってパワー系の曲イメージがあったから、意表を突かれたのもあったかもしれない。フル尺が配信されて初めて聴いたイントロにも驚いた。ドラムからベースとホーンが重なってくるあのパンチ力。でも力は抜けていて、陽気なんだけど憂いがあるリズムにテンポ、なんだか楽しい気分で曲は進むのに、サビのファルセットで一瞬違うところに景色が変わる感じ。常々羨ましく思う、音楽の魔法。
歌詞の「秘密守ってくれてありがとうね」の一節が特に好き。
「さらさら」は以前からよく聴いていた曲だけど、同じ水辺の描写というので「美しい鰭」を聴きすぎて疲れた時にたまに寄り道してた。
・椎名林檎「ありあまる富」「月に負け犬」
「ありあまる富」は、天気の良い日に窓の外の住宅街見てたら自然と口ずさんでた。
淡々としてるようで徐々に熱を帯びていく構成の曲もMV(青空を背に家具家電が投げ捨ててられていく画がスローで続く)も好き。14年前の曲なのに、音も言葉も鋭く、色褪せてなくて目が覚める。初めて買った椎名林檎のCDでもある。
「月に負け犬」は無性に聴きたくなる時がある。冒頭の「好きな人や物が多過ぎて見放されてしまいそうだ」だけでグッと身体に力が入る。
・東京事変「私生活」
久しぶりに電話した友達が好きだと言っていた曲。
へーそうなんだ。と会話してる時はさほど展開することもなく次の話題に移行していったのだけど、電話を切ってから何気なく聴き返してみて、あらためて良い曲だなと思った。その友達には子供が産まれて父親としての役割もあり、そのこともなんか浮かんできて感慨深かった。そういえばこれも、初めて買った東京事変の「娯楽」というアルバムに収録されてる曲だった。
・B'z「スイマーよ2001!!」「今夜月の見える丘に」
B'zはもう最高。今の気分で二曲選んだけど実際は全体的に聴いてる。
親戚のおじさんがB'z、BOØWY、長渕剛が好きで、中学生の頃、ジャケットがキラキラしていて目を惹かれたのか、B'zのベストアルバムだけ借りて聴いてた思い出がある。その時は皆がよく知るヒット曲のイメージでしかなかったけど、時を経て、オリジナルアルバムを全部TSUTAYAで借りて聴いた時に「なんだこれ」と衝撃を受けた。ジャニーズやハロプロ曲のヘンテコな面白さとも違う、ハードロック文脈だからこその、なんというか、、やばさ。それをあのギタープレイと歌唱で完成させている味深さ。毎日のストレッチに欠かせない音楽。
アルバムだと「SURVIVE」「ACTIONC」「MAGIC」が今の気分。
・奇妙礼太郎「お茶を飲もう」
J-WAVEで毎週日曜深夜に放送している岡田准一さんのラジオ「GROWING REED」内で流れていた曲。先週のゲストが茶道家の人だったので、きっとそれに合わせて選ばれたのだと思う。名前は知っていたけど曲はちゃんと聴いたことなくて、でも不意に流れてきたこの曲でちゃんと出会うことができた。語尾の余韻が心地いい。
・Jeva「イオン」
何年か前にYouTubeのおすすめで出てきて、それから時折思い出しては聴いてる。
地方出身者あるあるの内容だけど、ネタ曲になり過ぎてない切実さがあって好き。
・tricot「Potage (Audiotree Live Version)」
なんでもライブバージョンっていい。
・嵐「Don't You Get It」「a Day in Our Life」「Ready To Fly」
日本語と英語が一節の中に当たり前に混じり合って、ジャンルも軽々と横断して、それでいてユニゾンが生み出す謎の一体感と説得力。この面白さは中毒だし、昨今色々とあるけれど、なにはともあれ曲たちのパフォーマンス力は凄まじい。歌やダンスのリードは大野くんだけど、櫻井くんのラップやその他諸々の表現の仕方に注目し始めると、むしろそれにしか目がいかなくなる。
こぼれ話として、雑誌「広告」の文化特集でジャニーズについて触れている章があり、事情により掲載できなかった文章があったりして、対談した人が後日noteにその経緯を記したりしているのが総じて面白かったな。そうだよなあと思いながら読んだ。
・木村カエラ「STARs」
人生初めての音楽ライブ、前から3列目の好座席、爆音で聴いた曲。
会場出てからもしばらく耳鳴りが続いて怖くなった思い出がある。しかし今となっては何も考えずポジティブになれる曲。
・初恋の嵐「初恋に捧ぐ」
散歩してる時にサビだけ繰り返し口ずさんでた。
・WINO「太陽は夜も輝く」
言わずと知れたハンターハンター初期アニメOP曲。
思春期に吸収したものだからか、いつまでも頭の中に住みついて離れないアニメの映像や、この粘着質な歌い方も大好きで、カラオケで歌うときは真似してる。冒頭がアコギってのもあってか、一時期続けていたギターでも練習曲として弾いていた。
・FIELD OF VIEW「DAN DAN 心魅かれてく」
ドラゴンボール、そこまでちゃんと観たことがないけどこの曲は好きで、たまに聴いて元気もらう。サビ一回目の「DAN DAN 心魅かれてく〜」もいいけど、二回目にくる「ZEN ZEN 気にしないフリしても〜」の表記も良い。
・天竜川ナコン「夜を乗り越えて (Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜 REMIX)」
この前、友達から教えてもらってすぐに好きになった。
いきなり「咳をしても一人」から始まるバースでうわーってなった。(友達には山頭火の引用だよやば!とか話してたけど、一応調べてみたら同じ自由律俳句の尾崎放哉だったすまん)
映像編集の仕方とか、選んでくる素材のセンスとか、ネット文化の面白い人っていう意味ではHASAMI groupを思い出したりもして、それを最初教えてくれたのも同じ友達だった。
高校からの同級生で「nisai」っていうブランドで服つくってる。
・向井秀徳「プールサイド」
bloodthirsty butchersのカバー。トリビュートアルバムに収録されている。
なんでこの曲に惹かれるのか分からないまま、でもずっと聴いちゃう。
・後藤輝基「Carnival」「こぬか雨」
歌声が切な過ぎず切ない。そして藤井隆さんの勘所すごい。
ちゃんと後藤さんの顔が浮かんでくるのに、それでもちゃんと心に染みる。
・サザンオールスターズ「The Track for the Japanese Typical Foods called “Karaage”&“Soba”」
桑田さんのこういう真面目に遊んでる系の曲好き。ソロだと「ヨシ子さん」とか。
これも初めて買ったサザンのアルバムに入っていて、やっぱりデータでなく物として得た経験って強く残るのか、時々記憶から出てくる。
少しと言いつつ、めっちゃ長くなってしまった。
音楽、シャッフルで聴くのが好きじゃないので、その時々の気分に合った1曲を探してひたすらそれをリピートするか、もしくはアルバムを通しで聴いて気分の流れをつくったりするからか、さっと書いて済まそうと思ったのにそうならなかった。
ここまで読んでくれた人、ありがとう!
おつかれさまでした。