わたしも一旦家に帰りますわ

パソコンの前に座って2時間。書きたい内容はあるのにその文章の書き出しに納得いかないまま2時間が経ち、書けたのは13字。句読点を除くと11文字。ためいき。

 

今年の5月にも今回と同じ内容でチャレンジしていたのだけど、書いていても一向にテンションが上がらず、ただ事実を並べただけの心がまるでときめかない文章に途中で嫌になり、下書き欄に放り込んでしまった。

 

まあなんとなくそういう時はある。煩わしいけど定期的に。目の前のことに集中しようとすればするほど、その他の要素が頭に浮かんできてその対象が本来持っている輝きからだいぶ逸れてしまう。そうすると良くない出来物ばかり生まれ、その光景に次第に自信がなくなり、その場から去ってしまいたくなる。ことさら文章は困難だ。

絵を描く、みたいにすらすら文字が連なってくれたらどんなに嬉しいものかといつも願う。

 

なんか先週からうっすらと体調が悪く、吐き気とか熱とかは無くなってるのに身体は重いし気持ちもなんだか沈んだような感じで続くし、そのせいか夜も2時間毎に起きてしまって不安定です。頭の中のミュージックはゆらゆら帝国で「男は不安定」

 

 

と、このまま終わるわけにもいかず、ミュージックといえば先月、今月とアートワークが発表されました。

先月はみらんさんのアルバム「WATASHIBOSHI」および、その発売に先駆けて配信されたEP「恋をして」に星と船の彫刻を制作。

今月は (夜と) SAMPOのメジャーデビューシングル「変身」に黒いくまの彫刻を制作しました。ちなみにこちらには名前があって、バンド名にかけてyorunosanpoと言います。

まさか同じような時期に音楽ジャケットの依頼、しかもどちらも彫刻でということで、展示やネットショップで購入される以外にそういう需要もあるんだと驚いたけど、どちらもやりがいのある仕事でした。

 

音楽という畑に作品を提供する際、その人がつくる曲を聴き込むことはもちろん、歌詞、ライブ映像、インタビュー記事など公開されているものはとりあえず全部目を通します。そこからイメージを膨らませていくし、時には画像検索で宣材写真を見ながら曲のもつ雰囲気との接地点を探ってみたり、その他を勝手に想像したりもして、とにかくその曲をつくった本人でない以上どうやって身体に取り込むことができるか毎回試行錯誤します。どこに感情移入できるのか、できないのか等、、、

その辺のことはまた後々、過程のラフなど公開しつつできたらと思います。

もう年末が目前、あの時期特有の空気感がとても好きです。街ゆくみんなが同じ意識を共有していて、社会にもし人格があるとしたら「わたしも一旦家に帰りますわ」と言わんばかりの表情しているように感じる空気。息が少しだけ白くなって消えていく。