絵本から詩集

こんにちはこんばんは。

 

今年も残すところあと1日。

いいもわるいもある中で、どう過ごしてきて、どう過ごしていくのか。

今年は皆さん、誰とどこで何して終わりますか?

 

 

最寄りの駅の中にある書店の店頭、そこに並ぶ本のラインナップが定期的に変わる。それによって人々の関心がどういう風に移ろっているのかを知る。今年の春頃はたしか絵本が充実した作りになっていて、POPも明るい賑やかな色で書いてあった。そこから夏にかけて徐々にビジネス・自己啓発系の本が多くなってくる。単純にその時期に新刊として出版社が気合入れていたのもあると思うけど、やはり時代の困難を真っ向から捉えようとする眼差しの表紙が目立っていた。副業のススメだったり、ポストなんちゃらといったタイトルが氾濫。そこに混じって差別や暴力や性についての本もちらほら。次第にライトな哲学や思想書に変わっていく。海外の古典文学や日本の名著などの文庫新書が特設コーナーとして展開されるようになる。

 

秋そして冬。映像化する話題の小説などが積極的に置かれるようになる。その傍には茨城のり子さんの詩集が特集されてあって、代表作の『倚りかからず』『自分の感受性くらい』がブックスタンドに立てかけられてあった。美術や音楽の良書を多数出版しているナナロク社から出した、谷川俊太郎さんの詩集もまとめて置かれてあった。 

いつもは書店の中でも奥のほうにある本。芸能人のエッセイやサブカル系のジャンルに近接していて、扱っていたとしてもほんの数冊だったりする。しかもそれが出版社が選集した味気ないものだったりする場合も多くて、もっぱら良い詩集を買えるのは古本屋になっている。

変わった存在だ詩集。気にも留めない言葉たちが、気にもされない場所でずっと静かに存在している。まあそれはどんな本にも基本言えることだろうけど、自分が好きだからか、特別に詩集にはその雰囲気を感じてしまう。普遍的な言葉が持つ妙と、出会う瞬間の素晴らしさ。

 

少し話が逸れたけど、そんな存在が今年の暮れに書店の入口に並んでいたので振り返ってみました。もし心に段階があるとしたら、その内部へ内部へと徐々に浸透していくような、そんな処方の仕方だったように思う。

 

 

 

 

 

 

"Good Bad"

なんでか知らんけど、この一年はこの言葉がずっと側にあった。

いつかパネルに描いたこの文字を、窓際の作品を立てかけている場所に表向きにして、ずっと見られるようにしていた。まあそんなによくないから日焼けして退色してもいいかってなもんで。

かの水戸黄門の主題歌には、人生楽ありゃ苦もあるさ〜って歌っている部分があって、そういう必然の浮き沈みを言い表した言葉が昔から好きだった。笑われるかもしれないけど、自分にとって座右の銘はそれで。(いいことばかりは続かない・山あり谷あり・悲喜こもごも等、類語は色々あるけれど、"楽あれば苦あり"が一番しっくりきて好き。)

常に予感する、この次に訪れる喜びと悲しみ。特に負へ向かう視線は強くて、これはもう癖みたいなもんで治そうとしても治らないからしょうがないんだけど、でもそれがあるから不思議なくらい楽観することもあって、まあつまり上記の言葉通りなんだけど。

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本当は今年のうちにやっておきたかったことがあって、またそれは決まり次第お知らせしますね。

 

ちなみに水戸黄門の歌の最後は、こう締められています。

 

なんにもしないで生きるより

何かを求めて生きようよ

 

こういう決めにいきすぎた気障ったらしい部分も含めて、今後ともお付き合いください。

本年も、ありがとうございました。