特技はテーブルマジック

「全部、ぶっ壊れりゃいいんじゃ」

そう言い放つ鈴木亮平の演技にもう魅了されっぱなし。

 

孤狼の血Level2を鑑賞してきました。

期待値はかなり上がっていたけど、それをゆうに超えてくる鈴木亮平のヤクザたる堂々としたボディーランゲージと表情、声。絶対的な反道徳的悪、故にエンタメ。

 

前作では役所広司の圧倒的なやさぐれ感と広島弁により、一気に物語に集中せざるを得ない空気感をつくりだしていたけど、今作ではそれが鈴木亮平だった。

 

もちろん松坂桃李も良い。前作では特に、前半から後半にかけて周囲の出来事に翻弄されながら次第に役のキレ度も上がっていって、それが脳内興奮放出に繋がっていた。真面目が崩れていくカタルシス。暴力映画でありながらも、一種の浄化作用があった。

でも、観ればわかるけど今作は鈴木亮平が圧倒的だった。

他にもヤクザ映画にはお馴染みの、宇梶剛士、寺尾進といったベテラン強面俳優が何人か出演していたけど、その誰にも負けず、というか身体の奥底から出てくる得体の知れない”何か”に恐怖するっていう点では唯一だった。

 

ネタバレもなにも特にない作品だと思うけど、それでも内容を話しすぎるのはマナー違反だし、なにより観れば分かるし。

この前放送していたドラマ「レンアイ漫画家」では、人付き合いが苦手な引きこもりの漫画家を演じていて、前髪も下ろしていてめちゃイケメン感あった。だからか、余計にそことのギャップで驚いたってのもあるかも鈴木亮平

そもそも「HK/変態仮面」とか「俺物語‼︎」とかで変化自在なイメージはあったものの、今回の作品を観て、よりその印象は強くなった。

 

映画鑑賞後何回も「全部、ぶっ壊れりゃいいんじゃ」って、マスクの中で小さく真似しながら帰った。そのくらい影響力ある鈴木r

あと余談で、「極道」ってのは本来仏教用語であって、今一般的にイメージされる素行の悪い姿・形態とは違うそうで、道を極めた徳の高い僧というのが本来の意味だそう。

なんか、元をたどれば仏教用語で、今使われている意味とは違うってこと多々あるから言葉っておもしろいな〜。

 

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